嗅覚刺激療法トレーニング

日々

1ヶ月経つが、コロナの後遺症で嗅覚障害が残っている。

高校時代の友人にその話をすると、アロマオイルを使った「嗅覚刺激療法」のことを教えてくれた。

 ・・・ 身近な物でいえば、アロマなどの香りがするものを1日2回 10秒嗅ぐという治療法です。大切なのは「意識して香りを嗅ぐ」ということ。複数の香りを「何の香りを嗅いでいるか」嗅ぎ分けることも重要です。複数のアロマオイルをご用意していただき、10秒間嗅ぎ、1分間休憩し、別のアロマオイルを10秒間嗅いでください。この嗅覚トレーニングを3か月以上行うことで嗅覚の低下の予防や改善のきっかけにつながると言われています。  (ナリン公式サイトより引用)

友人は自身の経営するサロンでアロマを使った施術もしており、身体の仕組みについてとても詳しい。世間話の中で私がちょっとした不調を話すと「それなら○○がいいよ」「○○をを試してみたら?」といろんなアドバイスをくれる。

今回も私が嗅覚障害の話をするとすぐに、アロマオイルのサンプルを郵送してきてくれた。一般的には「バラ、レモン、ユーカリ、クローブ」の香りを1日2回、10秒間嗅ぐことを続けるうちに、嗅覚障害が改善する効果が期待されると言われているそうだ。そのものズバリはなかったから、と、バラの香りに似たゼラニウムとクローブの代わりにフランキンセンスを入れるという細やかな心遣い。何から何までありがたい。持つべきものは友である。

こうして、お盆明けからレモン、フランキンセンス、ゼラニウム、ユーカリ、ラベンダー、オレンジの6本を嗅ぎ分けるトレーニングがスタートした。

私はもともと鼻が利く方で、会社では「警察犬」とまで言われていた。鼻が利くことは便利な反面しんどいことも多く、世間のあらゆる臭いを嗅ぎ分けてしまうことで、ストレスも多かった。いい香りだけならいいけれど、他人が気づかないような悪臭にも気づくので、人混みや様々なにおいが混ざる場所が苦手だ。夏場は特にいろんな臭いがするので恐怖すら感じていた。だから、嗅覚障害が残っても「臭わないのはラクだな」とのんきに構えていたわけだが、1ヶ月経っても治らないので、さすがに一生これだと何かと不便だと焦り始めた。

以前なら120%嗅ぎ分けることができていたであろう6本のアロマ、今はなんとなくしかわからない。レモンとオレンジの区別がつかないことに我ながら愕然とした。ユーカリとラベンダーもなんかハッカみたいな匂いがするという共通点しかなく、細かく嗅ぎ分けられるまでには、まだ時間がかかりそうだ。ただ、朝晩、何度か繰り返すうち、多少違いがわかる感覚はわかったので、手応えは感じている。警察犬に戻れる日は来るのだろうか。(人並みでいいんだけど)