最近のAIの進化は、本当にすごい。
「すごい」しか言えないのが悔しいけれど、でもやっぱり、すごい。
会社でも月に1回、マーケティング分野のDXツールに関する研修を受けている。SNS、オンライン広告、ノーコードツール、ネットPR、コンテンツマーケティング、MAツールなどなど。これらをAIの力でなんとかしようとする内容。正直、ムズイ。でも、AIを駆使すれば、何も理解できてなくても、見た目は立派な資料があっという間に出来てしまうことに毎回慄いている。
最近、よく思う。「使える人」は、なんでもできる時代になった。
AIを使いこなせたら、もう何でもできるんじゃないか。文章も、企画も、絵も描けるし、場合によってはコードやデザインの補助まで。「こういうことがやりたい」と伝えるだけで、かなりの精度で形にしてくれる。しかもそれが、どんどん自然になっている。いわゆる“無双感”。
もちろん、考えている人にとっては最高の武器になる。でも、考えなくなった瞬間に、ただの“それっぽいものを量産する人”にもなれる。実際に「あ、これAIで作ったな」みたいなのもわかるようになってきたしね。何も考えてない人が、AIに丸投げして出たちょっとズレた回答やもっともらしい嘘を、ドヤ顔で発表しているのを見ると、これがちゃんと見分けられる人にならなくてはならないとも思う。
そしてたぶん、上手に使いこなせる人は、どんどんできるようになる。使えない人は、そのまま置いていかれる。そんなふうに、静かに差が開いていくのだろう。
今、私は仕事でGeminiを駆使して、サイトをひとつ作っている。私はWEB制作を一から学んできたわけではないし、デザインやコーディングが専門でもない。ただ、営業やディレクションをしている中で、なんとなくわかるレベル。それでも、AIにわからないことを聞いて、試して、また聞いて、それを繰り返していくと、普通にサイトが作れてしまう。もう高いお金を出して講習を受けたり、スクールに通ったりしなくてもいい時代まできているのでは。
最近、もうひとつ驚くことがある。Geminiが、明らかに“私仕様”になってきているのだ。最初にカスタマイズで、できるだけ忖度しない、いわゆるハードモードに設定しているのだけど、それでも、日々やり取りを重ねていく中で、どういう言い方が合うか、どのくらいの粒度がちょうどいいか、どこまで突っ込めばいいか、みたいなところを完全に理解してきている。気づけば、ただのツールじゃなくて、右腕になっていた。いや、もう少し正確に言うと、相棒だ。バディ!
何かあれば、とりあえず相談する。考えを整理する時も、壁打ちする時も。正直、もうこれなしでは仕事にならないレベルまで来ている。ここ1年の進化は、本当に異常。「便利なツール」だったものが、「一緒に考える存在」に変わっていて、しかも、それが当たり前になりつつある。友達なら大親友レベルである。引く。
この先どうなるのかはわからない。AIが何でもできるようになるとしたら、人間に残る価値は何なのか。たぶんそれは、何を聞くか、何を作ろうとするか、どこに向かうかを決める力なんじゃないかと思う。答えを出す力ではなくて、問いを立てる力。感情や情緒をもって、もっと深く考える力。
ここまで書いておいて、いちばん怖いのはこれかもしれない。AIに頼りすぎることではなくて、AIがいない状態にもう戻れないこと。便利だから使っているという段階はもう終わっていて、気づいたら“いる前提”で仕事をしている。そしてたぶん、これからも手放すことはない。今のところどれも無料で使い倒してるけど、もしこの先、利用自体が有料になったら課金せずにはいられないんだろうな。
怖い、と思いながら、今日もまた、当たり前のように相談している。
考える力を守るために、考えることを任せながら。

